任意売却マニュアル 2

不動産仲介業者用 任意売却マニュアル

先ずは任意売却物件(居住用)の当事者が個人である(破産開始決定を受けていない)場合からお話します。 一般の方が売却相談に来られるケースで最も多いパターンです。破産開始決定を受けている場合や法人の場合は改めて別項にしたいと思います。

○最初は当事者全員の確認です

①売主(処分権限者)

②売却不動産の登記名義人・共有登記名義人含む

③主債務者

④連帯債務者

⑤連帯保証人

任意売却を進めるにあたり最初にすることは任意売却に関わる当事者全員の確認です。 一般的な住宅は不動産の所有者(登記名義人)=売主=主債務者ですが、購入当時は夫婦の共有登記であったが離婚して片方の名義になっているケースや、親の不動産を担保に子供が借入をしているケース等があります。 また、不動産の所有者(登記名義人)が破産手続き開始を受けており破産管財人が売主となっているケースもあります。 以前は全部事項証明書(登記簿謄本)に破産登記をしていましたが、現在は破産登記が付きません。

連帯保証人や連帯債務者がいる場合は、任意売却後の残債務をどうするのか主債務者と共に債権者と協議する必要があります。 連帯保証人が残債務を一括して返済できるケースはあまりありません。(一括返済できるのであれば任意売却の必要もありません) 連帯保証人が不動産(無担保や余剰がある)を持っている場合は特に注意が必要です。 売却価格によって連帯保証人や連帯債務者の負担が増減するので事情を説明し、任意売却の同意を得るべきです。

注意! 不動産の売却業務に関わる手続きを行うことに問題ありませんが、残債務の交渉等々(分割返済等々)については一切受けてはいけません。 債権者との残債務交渉まで引き受けることを宣伝する業者もありますが、これは非弁行為(弁護士法違反)となります。 

全部事項証明書に連帯保証人は登記されていませんから、重々気をつけるようにしましょう。民間の住宅ローンは保証会社を利用しているので連帯保証人がいるケースは稀です。 しかし、旧住宅金融公庫の借入は保証会社(公庫住宅融資保証協会)を利用することもできましたが、保証会社を利用せず、親族等が保証人になっているケースが少なくありません。

また、当事者ではない親族や知人等からの任意売却の相談は必ず当事者全員と会うことが大切です。 当事者ではない親族や知人が悪気なく人助けのつもりで動いてくれてはいるのですが、中には良からぬ悪知恵を吹聴する方々がいることも事実です。 当然のことながら当事者全員と連絡が取れる状況でなければ任意売却をスムーズに進めることは困難です。

Q 当事者全員と連絡が取れない場合は100%出来ないのでしょうか?

A いいえ 

売却不動産の所有者が家出したまま行方がわからない場合等は行方不明の当事者に代わる不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申立てをし、不在者財産管理人が選任されれば処分が可能です。 ただし、不動産の売却等は家庭裁判所の権限外行為許可を得る必要があります。 連帯保証人等と連絡が取れなくても売却することは可能ですが、後々のトラブルを避けるためには仲介業者として出来る限り連絡を取る努力をしたほうが良いでしょう。 また、債権者さんによっては保証人の同意が得られない場合は任意売却に応じてもらえないケースもあるので事前に確認することが必要です。

 

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